[2021_03_18_09]核物質管理施設で火災 職員に放射性物質付着 青森・六ケ所村(毎日新聞2021年3月18日)
 
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核物質管理施設で火災 職員に放射性物質付着 青森・六ケ所村

 公益財団法人「核物質管理センター」(東京都)は16日、管理する「六ケ所保障措置分析所」(青森県六ケ所村)で、放射性物質を扱う設備内の容器が燃える火災があったと発表した。消火にあたった職員1人の顔に微量の放射性物質が付着したがすぐに除染し、健康に影響はないとしている。環境への影響も確認されていないという。
 同センターなどによると同日午前10時40分、分析所内で、密閉した状態で放射性物質を扱うステンレス製の設備「グローブボックス」(高さ約1メートル、幅約1・5メートル)の中のウランとプルトニウムの混合溶液を分析中、設備内のビニール製容器から出火しているのを職員が発見し、119番した。約3時間半後に鎮火した。
 職員2人が消火にあたり、その際に1人はかぶっていた帽子に、もう1人は作業着の右肘部分と右目下の皮膚に微量の放射性物質が付着した。容器の中には分析に使う道具や使い捨ての紙などの可燃物があったという。火災の原因は不明といい、同センターの担当者は「詳しく調査して再発防止に努めたい」と話した。
 六ケ所保障措置分析所は、核物質が平和利用に限って使われているかを検証する施設で、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場の敷地の中にある。【江沢雄志】
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