[2021_05_10_02]東京電力柏崎刈羽原発で新たな問題発覚  6年前にもID不適切使用(新潟テレビ212021年5月10日)
 
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東京電力柏崎刈羽原発で新たな問題発覚  6年前にもID不適切使用

 東京電力のセキュリティー体制の甘さが、問われる問題がまた発覚しました。
 東京電力によりますと、2015年8月協力企業の作業員が、同じ会社で働く父親のIDカードで周辺防護区域を通過していたということです。作業員は周辺防護区域に入る時に、会社のIDカードの収納箱から、父親のカードを誤って持ち出しました。出入り口で警備員からカードの確認を求められたものの、拒否してそのまま入り、警備員も苗字が一致し顔写真の人相が似ていたことから、そのまま通過させたいうことです。その後、6・7号機の原子炉建屋などに通じる防護区域に入る際、IDカードの情報と一致していないことから警報が作動していました。
 東京電力は当時、新潟県警と原子力規制庁に報告しましたが、核防護上の運用として公表していませんでした。規制庁の核セキュリティ部門の担当者は、UXの取材に「6年前の事案で記録が残っていないので事実関係は答えられない。報告を受けたかどうかもわからない」としています。
 柏崎刈羽原発では去年9月にも、東京電力の社員が他人のIDカードを不正に使用して中央制御室に入室、また、核物質防護の設備が故障したまま放置されるなど、セキュリティー上の問題が相次いで発覚しています。
 柏崎市の桜井雅浩市長は「こういう資質で残念ながら東電が原発を管理してきたと(原子力規制委員会に)認識をもう1度持ってもらいたい。今度は前向きな方向で厳しく議論や検証をしてほしい」と述べました。
 東京電力は「根本的な原因分析と改善措置に対する検証を進めていきたい」とコメントしています。
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