[2021_08_24_01]福島第1原発の処理水、沖合約1キロで放出へ 海底トンネル設置(毎日新聞2021年8月24日)
 
参照元
福島第1原発の処理水、沖合約1キロで放出へ 海底トンネル設置

 東京電力福島第1原発にたまり続ける処理水の海洋放出について、政府・東電が沖合約1キロの海中に流す方針を固めた。政府関係者への取材で判明した。第1原発から沖合まで海底にトンネルを設置し、処理水を海水で薄めた後、このトンネルを使って排水する。
 政府関係者によると、海洋放出の方法を巡っては、政府・東電は沖合での放出案と5、6号機の放水口から海に流す案で検討してきた。その結果、風評を懸念する地元の声などを踏まえ、沖合での放出で具体的な計画を立てることにした。
 東電は近く、原子力規制委員会に設備の設計や手順をまとめた実施計画を申請する。計画は、審査を通過し認可を受けなければならない。
 第1原発のタンクにたまり続けている水は現在、約127万立方メートルに上る。その7割は、放射性物質の濃度が国の放出基準を超えているため、多核種除去設備「ALPS(アルプス)」を使って濃度を下げる。しかし、トリチウムだけは技術的に取り除けないので、国の放出基準の40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)未満の濃度になるよう、海水で340〜1020倍に薄められてから、海に流される。【岡田英】
KEY_WORD:汚染水_:FUKU1_: