[2021_10_28_05]再処理工場の完成時期「工程維持が難しい」(NHK2021年10月28日)
 
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再処理工場の完成時期「工程維持が難しい」

 使用済み核燃料の再処理工場を運営する日本原燃の増田尚宏社長は28日、原子力規制委員会の審査に必要な書類の提出が予定よりも遅れることを明らかにしたうえで、来年度の上期としている工場の完成時期について、「工程を維持するのが非常に難しい感じが出てきている」と述べました。
 六ヶ所村にある再処理工場は、原子力発電所で使い終わった核燃料からプルトニウムを取り出して再利用する国の核燃料サイクル政策の要の施設で、事業者の日本原燃は来年度上期の完成を目指しています。
 日本原燃は、完成に向けた安全対策工事や設備の詳しい設計などの申請を3回に分けて原子力規制委員会に行うことにしていて、去年12月、初回の申請を行いました。
 増田社長は、28日の会見で、初回の審査を終えるために必要な「補正書」と呼ばれる書類について、今月としていた提出時期が2か月遅れて12月になるという見通しを明らかにしました。
 今月行われた審査会合で、冷却塔と呼ばれる設備について、液状化対策の評価方法が不十分との指摘を受け、新たな解析に時間がかかるためとしています。
 増田社長は、来年度上期としている工場の完成時期について、「正直、工程を維持するのが非常に難しい感じが出てきている」と述べました。
 その一方で、「目標を変える気は全くない。安全を守りながら、複数の工事を同時並行でできる仕組みをさらに考えることで、目標を守りたい」と述べて、現時点では完成時期を見直す考えはないと強調しました。
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