[2021_11_05_05]柏崎刈羽原発 核関連の周辺防護区域に誤進入 搬入業者車両(毎日新聞2021年11月5日)
 
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柏崎刈羽原発 核関連の周辺防護区域に誤進入 搬入業者車両

 東京電力は4日、柏崎刈羽原発で物品を搬入する業者の車両が誤った車両通行証を使用して核セキュリティーに関わる周辺防護区域に入る事案があったと発表した。
 稲垣武之所長は同日の定例記者会見で陳謝し「(原因は)悪意というよりヒューマンエラー(人的ミス)。ゼロにするのはなかなか難しいが、きちんと原因を特定し対策を取り、それを継続的に改善していくことが重要だ」と述べた。
 東電によると、事案は9月29日に発生。車両が周辺防護区域外へ出る際のチェックで発覚した。協力企業が搬入の委託先の業者に誤った車両通行証を手渡した上、出入り口にいた警備員が物品の照合作業に気を取られて車両通行証のチェックをおろそかにしたのが原因という。出入り口の位置や警備員の人数、通行証の種類などは、核セキュリティーに関する事案を理由に非公表とした。
 東電は今後の再発防止策として、協力企業などが業者間で通行証を手渡しする際に相互確認をすることと、出入り口にいる警備員が通行証や積み荷などの確認作業を一つずつ行うことを挙げた。
 また、同原発では9月に3号機タービン建屋地下で圧縮空気除湿装置のケーブルの一部が焼けたほか、10月には1号機タービン建屋南側にある排水ポンプのケーブルが焦げた。相次いだ火災について稲垣所長は「電気系統の劣化が原因とみられ、一件ずつ原因を確認し、水平展開して再発防止を図りゼロを目指す」と話した。【内藤陽】
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