[2021_11_16_05]福島第一「凍土壁」の温度再び上昇 東電「機能保たれている」(NHK2021年11月16日)
 
参照元
福島第一「凍土壁」の温度再び上昇 東電「機能保たれている」

 福島第一原子力発電所からの汚染水を減らす対策として、建屋の周囲の地盤を凍らせて地下水の流入を抑える「凍土壁」の一部で地中の温度が上昇している問題で、一時低下していた温度が再び10度を超えたことが分かりました。
 東京電力は「凍土壁の機能は保たれている」としていますが、今のところ原因は分かっていません。
 「凍土壁」は汚染水を減らす対策のひとつで、福島第一原発の建屋の周囲にパイプを埋め込み、氷点下30度の液体を流し込んで凍らせて、“氷の壁”を張り巡らせることで地下水が建屋に流れ込むのを抑える仕組みです。
 東京電力は「凍土壁」に温度計を設置し、地中の温度を測定していますが、福島第一原発4号機の山側に位置する一部のエリアで、ことし9月中旬以降、0度を上回る状態になり、先月12日には11.29度まで上昇しました。
 その後は5度前後で推移し、今月11日には1.13度まで下がりましたが、14日が8.88度、15日が9.65度と再び上昇傾向になり、16日は11.03度と、およそ1か月ぶりに10度を超えました。
 東京電力は今月10日から12日にかけて凍土壁の内側で、温度の上昇がみられている深さおよそ2.8メートル付近を掘って調査したものの原因は分からず、15日から外側も掘って詳しく調べています。
 東京電力は「地下水の水位に変化は見られず、流入を抑える機能は保たれている」としています。
KEY_WORD:凍土遮水壁_溶ける_:FUKU1_:汚染水_: