[2022_06_06_02](記者解説)「審理は十分に尽くされたのか」東電旧経営陣強制起訴裁判(福島テレビ2022年6月6日)
 
参照元
(記者解説)「審理は十分に尽くされたのか」東電旧経営陣強制起訴裁判

 <法廷の様子は>
 体調不良などの為勝俣元会長と武藤副社長は欠席し、出廷したのは武黒元副社長だけだったが、傍聴席は全てが埋まり張り詰めた空気の中で審理が進められた。武黒被告は被害者遺族の言葉が読み上げ、また、双方の弁論の際も終始表情を変えることはなくたんたんと耳を傾けていた。

 <審理は十分に尽くされたのか>
 検察官役の指定弁護士はこの控訴審で専門家の証人尋問、そして原発での現場検証を求めたが、裁判所は却下し、提出した資料だけが採用された。この為、検察官役の指定弁護士にとって、6日が控訴審で被告側の責任を指摘する最初で最後の場となり、「過失責任を否定することは正義に反する」と強い言葉で無罪判決の破棄を訴えた。
 一方、閉廷後の傍聴席からは「被害者の声を聞け」「現場検証をやってくれ」という声が上がった。被害者参加代理人は意見書原発事故から11年が経つ中で、問われている東京電力旧経営陣3人への刑事責任。裁判所がどのような判断を下すのか注目される。

 <判決の期日は>
 裁判所は判決の期日について現在3つの候補を示している。2022年の12月14日、2023年の1月16日と18日で、近く指定することになっている。
KEY_WORD:FUKU1_: