[2024_02_01_06]事業開始 年度内は断念 むつ中間貯蔵24年度上期見込む(東奥日報2024年2月1日)
 
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事業開始 年度内は断念 むつ中間貯蔵24年度上期見込む

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 リサイクル燃料貯蔵(RFS)は31日、むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設について、2024年度上期の事業開始に向けて準備を進めると発表した。これまで「23年度下期〜24年度上期」と見込んでいたが、23年度下期の事業開始を断念した。東京電力が核燃料の搬出計画を23年度内に示す予定であることや、同施設の安全対策工事の進捗状況などから総合的に判断した。
 同日、事業開始時期を変更した工事計画と、24年度上期に燃料69体を納めた貯蔵容器1基を受け入れるとする貯蔵計画を原子力規制委員会に提出した。
 RFSは昨年8月、事業開始時期について、それまでの「23年度」から「23年度下期〜24年度上期」に変更。核燃料の搬出元である東電柏崎刈羽原発(新潟県)が、テロ対策の不備などを理由に規制委から核燃料の移動禁止命令を課されたことで、明確な開始時期は見極められずにいた。昨年12月の禁止命令解除後、東電は核燃料の搬出計画を「遅くとも23年度内に示したい」とし、RFSは搬出計画が提示され次第、速やかに貯蔵計画を示すとしていた。
 RFSの担当者は取材に対し、今後早い時期に搬出計画が示されたとしても、「(事業開始に必要な)県・市との安全協定締結や検査などを23年度内に終えるのは困難と判断した」と話した。安全対策工事の完了目標は、23年度内で変わりないという。
 市エネルギー戦略課の葛西信弘課長は「昨年8月に報告を受けた事業開始時期の範囲に収まる変更」との見解を示した上で、東電の搬出計画を踏まえた貯蔵計画を早期に示してほしい−とした。 (山内はるみ)
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