[2024_01_31_09]<マンスリー原子力施設>防潮堤不備の原因と対策公表 (東京新聞2024年1月31日)
 
参照元
<マンスリー原子力施設>防潮堤不備の原因と対策公表

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 ★…日本原子力発電東海第2原発(東海村)の事故対策の防潮堤工事で昨年6月に判明した施工不備について、原電は12日、原因と対策案を公表した。コンクリートの充てん(じゅうてん)不足を補修し、鉄筋の変形は代替の鉄筋を追加する。必要な期間は現時点では不明。
 不備は南北2カ所の基礎部分のうち南側であり、防護壁を支える柱にコンクリートの充てん不足による隙間や鉄筋の変形が生じた。充てん不足の原因は掘削機の荷重が繰り返しかかり土が部分的にせり出したためで、鉄筋の変形は土砂等の撤去時に器具が接触したなどと判断した。

 ★…原電は東海第2の再稼働を目指し、防潮堤以外にも重大事故に備えた安全性向上対策工事を続けている。このうち安全上重要な設備を防潮堤より高い標高20メートル以上の高台に設置する工事では、緊急時対策所建屋や、建屋で使う発電機用の燃料貯蔵タンクの基礎、電源車やポンプ車などの保管場所の工事が進んでいる。
 原電はこれら対策工事の完了目標を今年9月としている。しかし防潮堤の施工不備を受けて一部の工事が停止中で、村松衛社長は11日の茨城原子力協議会の賀詞交歓会後の取材に、目標に変更はないとしながらも「非常に厳しい状況」との認識を示した。

 ★…原発の使用済み核燃料の中間貯蔵施設を山口県上関町(かみのせきちょう)で計画する中国電力は17日、東海第2原発の敷地内にある同様の貯蔵施設を、原電と共同で報道陣に公開した。
 施設には使用済み核燃料が入った高さ5.7メートルの容器が15基保管され、最も古いものは2001年から置かれている。冷却設備はなく、外気を施設内に取り込んで冷やす仕組みで、容器の表面温度は冬場で約30度。(加賀大介)
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