[2023_12_18_03]いよいよ原子炉本体の解体へ…原発の廃炉作業とは? 中部電力浜岡1、2号機で見た現状【動画】(東京新聞2023年12月18日)
 
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いよいよ原子炉本体の解体へ…原発の廃炉作業とは? 中部電力浜岡1、2号機で見た現状【動画】

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 静岡県御前崎市にある中部電力浜岡原発1、2号機は、2009年1月に運転を終え、廃炉作業が進む。放射能汚染のほとんどない発電機などの解体は順調に進み、来年度からはいよいよ原子炉本体に取り掛かる。出力は異なるものの、基本的には東京電力福島第1原発1〜4号機と同じ沸騰水型で、格納容器もフラスコのような形が特徴のマークT型。高い放射線量のため立ち入ることさえ難しい福島第1の現状を思い起こしながら、浜岡1、2号機の現場を取材した。(山川剛史、渡辺聖子)

 10年ほど前、取材した時には「炉内は線量が下がるのを待ってから」と聞かされたが、想像以上に廃炉作業が進んでいた。
 沸騰水型の原発は、核燃料に直接触れた蒸気でタービンを回す。もっと建屋内や切断物表面の線量は高いと思っていたが、原発の外と変わらない値だった。

 ◆1時間に数センチずつ切断 汚染の低い解体物は再利用

 格納容器下部にある圧力抑制室(オレンジ色の部分。直径9メートル)。上部の配管や弁は半分ほどが撤去済み。放射線量は毎時0.9〜2.1マイクロシーベルトだったが、表面に線量計を当てても線量は変わらず、内部の汚染はほぼなさそうだった。

 ◆原子炉本体の解体は24年度以降 難局が待ち受ける

 格納容器内には入れなかったが、薬剤を循環させて配管内を除染した結果、毎時200マイクロシーベルト台だった線量は20マイクロシーベルト程度まで低下したという。
 それでも圧力容器や内部の部材の一部は、強い放射線を浴び続け、自らが放射性物質と化しているのは確か。この後の数年間、最も難しい局面を迎える。
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