[2018_05_17_03]靴に放射性物質付着 原燃で保安規定違反 規制庁検査結果(東奥日報2018年5月17日)
 
 原子力規制庁は16日、2017年度第4四半期(18年1〜3月)の保安検査結果を公表した。今年2月、日本原燃の再処理工場(六ヶ所村)で作業員の靴底に放射性物質が付着したトラブルについて、保守管理に関する計画や放射線管理が適切に行われていなかったとして、軽微な保安規定違反に当たる「監視」と判断した。
 規制庁によると、昨年9月、グローブボックス(放射性物質を扱う密閉装置}内で調査した部材の一部を、部材の表面に付いていたさびを除去するため、低レベル放射性廃棄物を処理する健屋で洗浄した。その際、作業員がグローブボックス内の放射性廃棄物が部材に付着する可能性を認識せずに密閉されていない空間で作業したため、部材に付いていた放射性物質が作業場や周辺に残り、今年2月に作業員の靴底に付着した。
 規制庁は、調査計画で予定さていなかったさびの洗浄作業が必要になった時点で計画を見直し、放射線被ばくを防ぐための措置を講じるベきだったと指摘。
 一方で、作業員の被ばくや周辺環境への影響がなかったことから、違反の中で最も程度が軽い「監視」とした。
 このほか、違反には該当しないものの、東北電力の東通原発に関して「注意事項」と「気付き事項」1件ずつ、原燃の再処理工場など4施設に関して「気付き事項」計5件を指摘し改善を促した」 (山内はるみ)
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