[2023_10_07_01]「基準津波」策定へ 東通原発審査 解析出そろう(東奥日報2023年10月7日)
 
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「基準津波」策定へ 東通原発審査 解析出そろう

 原子力規制委員会は6日、東北電力東通原発(東通村)の審査会合を開き、同原発沖で発生する津波について審議した。東北電が追加で検討した津波評価をおおむね了承し、津波対策の目安となる「基準津波」の策定に向けた解析結果が出そろった。
 津波の審議は2016年4月に始まった。基準津波は@地震A地震以外B地震と地震以外に起因する津波の組み合わせ−の三つの発生要因ごとに、個別の津波を解析して策定する。同原発は組み合わせの評価が最後まで残っていた。
 6日は東北電が、「十勝沖・根室沖から岩手県沖北部」連動型地震と海底地滑りを組み合わせたモデルでの評価結果を説明。同時に活動すると想定していた二つの地滑りについて、それぞれ単独で評価し直したところ、敷地前面の最大水位が11.34メートルと、これまでの解析の最大値11.18メートルを上回ったという。
 引き波の影響でも、連動型地震と海底地滑りを組み合わせたモデルで、取水口前面の水位の下降量や、取水口から海水を取り込めなくなる時間が過去の評価を上回った。東北電は11月にも基準津波をヒアリングで説明する方針。
     (加藤景子)

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