[2020_02_06_05]伊方原発 電源一時喪失 燃料冷却、43分間停止(東京新聞2020年2月6日)
 
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伊方原発 電源一時喪失 燃料冷却、43分間停止

 四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)が一時電源を喪失したトラブルで、3号機の核燃料プールの冷却が四十三分間停止していたことが、四国電への取材で分かった。プールの水温は電源喪失前の三三・〇度から三四・一度に上昇した。四国電によると、規定の上限温度は六五度で「安全性に問題はない」とした。
 核燃料は、原子炉の停止後も「崩壊熱」を出すため、プールで冷やし続ける必要がある。3号機のプールでは、プルサーマル発電で使用したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を含む千五百四体が保管されていた。このうち百五十七体は一月中旬に取り出されたばかりで、他の燃料と比べて崩壊熱は大きいという。
 四国電によると、一月二十五日午後三時四十四分、外部からの電源が遮断され、原発内の電源が一時喪失するトラブルが発生。約十秒後に、非常用ディーゼル発電機が起動するなどして復旧した。その後、手順に従い、原子炉の冷却設備などが優先して順次起動し、発電所員が各機器の起動状況を目視で確認した上で、同午後四時二十七分に燃料プールのポンプの電源を手動で起動した。
 2号機のプールでも使用済み核燃料三百十六体が保管されており、冷却再開まで一時間三十五分かかった。
 二〇一一年の東京電力福島第一原発事故以降、一度も運転せずに廃炉が決まり長期間冷却されていたため、水温の上昇は〇・二度だった。
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