[2021_04_14_07]20年度の原発の発電量、4割減 トラブル相次ぎ停止で 関電(毎日新聞2021年4月14日)
 
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20年度の原発の発電量、4割減 トラブル相次ぎ停止で 関電

 関西電力は12日、2020年度の原発による発電電力量が、19年度の57・6%の約161億2000キロワット時だったと発表した。現在の原発7基体制になった17年度以降では、17年度(約137億4000キロワット時)に次いで少ない発電量。高浜原発3号機で蒸気発生器の損傷が、大飯原発3号機で主要な配管の亀裂が、それぞれ生じて、原因の究明や対策で停止期間が大幅に延びたためとしている。
 高浜3号機では20年2月、蒸気発生器の伝熱細管2本に減肉が見つかったと発表され、原因究明などに手間取り、停止が長期化した。20年度の計画運転日数は215日間だったが、実際の運転は22日間にとどまった。同様に伝熱細管で減肉が見つかった高浜4号機も計画運転日数よりも実際は50日間少なかった。
 大飯3号機では20年8月末、1次冷却系の加圧器スプレー配管(外径11・4センチ)に亀裂が見つかった。亀裂の進展の速度の予測などをめぐり原子力規制委員会と議論になった末、結局、新しい配管と交換することになった。今も停止中。20年度の計画運転日数が298日間に対し、実際は111日間だった。
 全体の設備利用率は19年度が48・4%だったのに対し、20年度は28・0%だった。【大島秀利】
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