[2023_07_01_03]データ誤入力疑わず Jパワー資料ミス 規制委に説明(東奥日報2023年7月1日)
 
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データ誤入力疑わず Jパワー資料ミス 規制委に説明

 電源開発(Jパワー)は30日、東京都内で開かれた大間原発の審査会合で、資料ミスが起きた根本原因を原子力規制委員会に説明した。委託企業が正しくデータを入力していると疑わず「結果は妥当だという意識が強固になって思考停止した」と分析。委託企業の管理にも問題があったとした。
 ミスは規制側からの事実確認を受けて発覚。耐震設計の目安となる揺れ「基準地震動」に関わる計算で、地表から断層上端までの深さを「3千メートル」とすべきだったのに、単位を誤認して「3メートル」と誤入力した。
 Jパワーの杉山弘泰副社長は「基準地震動の判断に影響する重大な誤りだった」と説明。再発防止に向け、解析結果や審査資料に疑問が出された場合は、入力データを再確認し、業務に直接関わっていない技術者が客観的な視点から確認する。誤入力を誘発しないよう数値形式や入力順序をそろえたデータシートを使用、確認方法などについてマニュアルを見直す。資料を再点検した結果、他の入カミスはなかったという。
 資料ミスへの対応により大間原発の地震・津波審査会合が開かれるのは4カ月ぶり。Jパワーは、施設審査に早く移行できるよう、最大の論点となっている敷地内地質と地震動の評価を優先する考え。(加藤景子)
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