[2022_09_06_02]【川内原発】鹿児島県の専門委分科会 原子炉格納容器の特別点検について協議 (鹿児島ニュース2022年9月6日)
 
参照元
【川内原発】鹿児島県の専門委分科会 原子炉格納容器の特別点検について協議

 鹿児島県薩摩川内市にある九州電力川内原子力発電所の運転延長について検証する県の原子力専門委員会の分科会が6日、開かれました。
 前回の分科会では1号機の原子炉容器に関して、九電が行っている特別点検の結果が検証されましたが、6日は、原子炉格納容器の特別点検について九電と専門家との間で協議が交わされました。
 県の原子力専門委員会の分科会は、川内原発の運転延長に関して集中的に検証するために鹿児島県が設置したもので、専門家7人で構成されています。
 川内原発は、1号機が2024年、2号機が2025年に40年の運転期限を迎え、運転延長に必要な「特別点検」がそれぞれ実施されています。
 6日の分科会で九電は、1号機の原子炉格納容器について目視で表面の塗装の状態やさびがないかを調べたところ「塗装の軽い劣化はあったものの修繕し、問題はなかった」と説明しました。
 これに対して委員からは、目視による検査方法や、修繕のしかたに疑問の声が相次ぎました。

 原子力コンサルタント・佐藤暁委員
 「見てない範囲(不可部分)があるのに『全てについて』と(結果が)書いてあるのは、違和感がある。それは言ってはいけないと思う」

 星槎大学非常勤講師・後藤政志委員
 「塗膜をはがして全て見る。もう一度(全体を)塗り直す。そのくらいの慎重さを持つ。『塗装が健全であるから、格納容器の健全性が維持できました』という言い方は、直接的すぎないか」

 今後、分科会は、一連の検証結果を塩田知事に報告することになっています。
 ところで、岸田首相は、現在最長60年としている原発の運転期間の延長を検討する方針を示しましたが、分科会の釜江座長は、次のように述べました。

 分科会座長 京都大学・釜江克宏 特任教授
「まだ、分科会で議論する話ではない。まず、特別点検の結果を検証することが、当面の役割だと思う」

 分科会座長・京都大学 釜江克宏特任教授「国の方針が決まれば何らかの対応があるが」「まずは我々の役割に努めたい」
KEY_WORD:SENDAI_: