[2023_12_21_04]川内原発運転延長 塩田知事「了承する」容認姿勢を示す 街では「仕方ない」「やめてほしい」賛否の声(南日本新聞2023年12月21日)
 
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川内原発運転延長 塩田知事「了承する」容認姿勢を示す 街では「仕方ない」「やめてほしい」賛否の声

 19:21
 川内原発の20年の運転延長について、塩田知事は21日午後、「了承する」と述べ、容認する姿勢を示しました。

 (塩田知事)「総合的に判断した結果、川内原発の運転期間延長について、了承することとする」
 塩田知事は21日このように述べ、川内原発の運転延長を容認する姿勢を示しました。
 来年から再来年にかけて40年の運転期限を迎える川内原発の20年の運転延長は、九州電力の申請を受けて原子力規制委員会が先月、認可していて、これまでに立地する薩摩川内市議会と田中良二市長、鹿児島県議会も容認していました。
 塩田知事はこうした議論などを踏まえて21日、容認姿勢を示したもので、「安全・防災対策の充実・強化や分かりやすい情報発信に取り組んでいく」としています。

 (塩田知事)「県民の不安が完全に払しょくされているとは思わないが、県としての考え方を示しながら今後とも、安全性の議論について説明したい」
 田中市長は、21日の知事の表明を受け・・・

 (薩摩川内市 田中良二市長)「県知事として総合的な判断を示したと受け止めている。九州電力、国、県には不安払しょくの取り組みを要望していく」
 なお、市は川内原発の運転延長について、原子力規制庁と県、九電にも出席を求め、住民説明会を年明け1月27日にも開催する方針で、詳しい内容について22日の最終本会議で田中市長が市議会に説明する見込みです。
 塩田知事の表明を受けて九州電力は「運転開始40年以降も安全運転に万全を期し、信頼性の向上に真摯に取り組む」とコメントしています。
 一方、運転延長に反対する市民団体の代表は「九州電力や国による安全確認は不十分」とし、知事の判断に否定的な考えを示しました。

 (原発ゼロをめざす鹿児島県民の会 有馬裕子筆頭代表)
 「40年使った原発をさらに20年使うのはどう考えても使いすぎ。事故が起こったときに誰も責任が取れない

 (アルバイト・60代)「賛否両論。将来の生き方、子孫とかどうなるのか。私なんかもはっきり伝えられない」
 (無職・60代)「原発は賛成です。あったほうがいい」
 (無職・70代)「不安もあります。電力は必要不可欠だから反対ということは言えない」
 (無職・80代)「容認されました?知事の立場もあるからね。仕方ないんじゃないかな」
 (鹿児島市・70代)「やや賛成かな、全面的に賛成ではないけど、仕方がない。電気がないと社会・生活が困ったことになる」
 (屋久島町・60代)「やめてほしい。(審査が)適正だと言っても東北の大震災の時のようなことはあるので、人知の及ぶところでの適正というのは事故が起きてみれば、全然追いつかないこともあるので、信用していない」
 (垂水市・30代)「原発は賛成なので、いいかなと思う。火力発電などよりコスト的にいいのではないか。電気料金の負担にもつながってくるので」
 (さつま町・50代)「複雑。いろいろな問題もあるので。福島の原発問題もあるし、被害に遭われている方を考えると。でも私たちの生活にはなくてはならないもの」
 県は、運転延長に対する考えをホームページに掲載し、原子力規制庁や九州電力にも伝えたということです。
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