[2021_05_18_04]島根原発2号機再稼働は?「事実上の合格」が6月以降の見通しの中で地元も注視(島根・松江)(さんいん中央テレビ2021年5月18日)
 
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島根原発2号機再稼働は?「事実上の合格」が6月以降の見通しの中で地元も注視(島根・松江)

 島根原発2号機の再稼働を目指す中国電力は、自治体向けの説明会を18日に松江市で開きました。国の審査による事実上の合格までの現在地はどこなのか、進捗をおさらいします。
 松江市で開かれた中国電力による原発2号機の再稼働に向けての自治体向け説明会。原発30キロ圏内の自治体2県6市の幹部が集まり、中電から説明を受けました。

島根県の担当者:
 「新規制基準制定前より相当設備の構成や手順が複雑になっていると思う。現場との認識の齟齬、混乱が生じない形にしてもらえれば」
 審査過程で生じた変更へのフォローを求める声があがりました。
 その「審査の経緯」。島根原発2号機は、先月30日の原子力規制委による審査会合で再稼働へ向けた実質的な審査を終えました。東日本大震災を教訓に設けられた安全の新規制基準、これに適合させるため2012年1月に定期点検で運転を停止。翌年再稼働の審査を申請し7年5か月。審査会合は183回にのぼりました。
 島根原発全体の安全対策費用は審査の指摘などを経て当初の1千億円から約6千億円に膨らんでいます。
 中電が目指す再稼働の手続きについては、今後原子力規制庁が安全対策をまとめた審査書案を作成し、稼働に向けた国からのお墨付き「事実上の合格」が出るのは6月以降の見通しです。その後に待ち受けるのが地元自治体の再稼働是非の判断です。判断を迫られる県と松江市は再稼働について

島根県・丸山知事:
 「その後の経過を注視していく。県民、市民の理解が得られるような説明を(中電側に)してもらうことがスタートになる」

松江市・上定市長:
 「原子力発電所の当面の必要性についても着眼せざるを得ない考え。市民の皆さん、事業者も含め、話を聞いた上で慎重に判断したい」
 こう述べて再稼働の是非に対する立場を明確にはしていません。ただ地元による判断のタイミングは刻一刻と迫っており、自治体がいつその判断を下すのか今後その内容が問われることになります。
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