[2021_02_14_31]大震災の余震、宮城沖との関連「低い」 仙台管区気象台(河北新報2021年2月14日)
 
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大震災の余震、宮城沖との関連「低い」 仙台管区気象台

2021/02/14:16:08:2021年02月14日 16:08
 宮城県南部、福島県の中通りと浜通りで13日夜に最大震度6強を観測した地震を受け、仙台管区気象台は14日未明、記者会見を開き「今後1週間程度、最大震度6強程度の地震が発生する可能性がある」と注意を呼び掛けた。
 地震はマグニチュード(M)7・3で、福島県沖の深さ55キロの地点で発生。東日本大震災の余震とみられる。東北沖を震源とする最大震度6強の地震は、2011年4月以来。
 庄司哲也地震情報官は「大規模な地震の後は、10年後でも大きな余震活動がある」と説明。7年4カ月後にM8・6の地震が起きた04年のスマトラ沖地震(M9・1)の例を挙げた。
 地震は陸プレートに沈み込む太平洋プレート内部で起きた「逆断層型」。高い確率で発生が予想される宮城県沖地震について、庄司氏は「関連性は低いとみられるが、近い場所で発生している」と話した。
 今回の地震について、東北大の日野亮太教授(海底地震学)は「震源が深かったため海底の地殻変動が小さく、津波が発生しなかった」との見方を示した。
 福島県沖では、震災の影響でプレート境界がゆっくりとずれ動く「余効滑り」が継続。太平洋プレート内部で東西方向に圧縮する力が働き続けているという。
 太平洋プレート内部でも日本海溝の東側では東西方向に引っ張り合う力が働き、正断層型の地震が発生する。アウターライズ地震と呼ばれ、地上で観測する揺れは小さくても津波は大きくなりやすい。三陸沿岸に大きな被害をもたらした昭和三陸津波(1933年)の地震は、アウターライズ地震だったという。
 日野教授は「震災本震の影響が10年近くたっても弱まっていないことを示している。アウターライズ地震にも引き続き警戒が必要だ」と指摘した。
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