【記事84560】[2019/6/19 22:57]震源域は新潟地震と隣接 新潟・山形地震 政府調査委なお注意喚起(新潟日報2019年6月19日)
 
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[2019/6/19 22:57]震源域は新潟地震と隣接 新潟・山形地震 政府調査委なお注意喚起

 新潟県村上市で最大震度6強を観測した新潟・山形地震を受け、政府の地震調査委員会は19日、臨時会合を開き、今回の地震活動は1964年の新潟地震の震源域に隣接した場所で発生しているとの見解を明らかにした。今後1週間程度は同規模の地震に注意が必要で、特に2〜3日程度は大きな地震が発生することが多いとして注意を喚起した。村上市では19日、未明から雨が続き、気象庁は土砂災害の警戒を呼び掛けた。20日午後も山沿いを中心に強い雨が予想される。県によると、地震による被害は重軽傷者4人、住宅の一部損壊46棟が確認された。
 気象庁が一時大雨警報を発令した村上市は19日、二次災害の恐れがあるとして、山北地区などの8集落の計441世帯1078人に、高齢者らに早めの避難を促す「避難準備・高齢者等避難開始」を出した。
 新潟日報社のまとめでは、18日午後10時22分ごろの地震発生後、県内で最大約7千人が避難したが、19日夜までにほとんどの人が帰宅した。
 共同通信の集計では、山形19人、宮城5人、本県4人、石川と秋田各1人の5県で計30人が負傷し、うち本県と秋田の各1人が重傷。県によると、19日午後9時現在、山北地区の国道と県道の計2カ所で通行止めが続いている。
 JR東日本新潟支社によると、羽越線村上−鶴岡で終日運転を見合わせた。村上市で緊急停車した羽越線の特急いなほと普通列車は19日夕方までに移動した。
 東京電力は柏崎刈羽原発に異常はないと発表した。
 新潟・山形地震では山形県鶴岡市で震度6弱だったほか、長岡、柏崎両市などで震度5弱を観測した。山形県から石川県にかけての日本海沿岸には津波注意報が発表され、新潟市で10センチ、粟島浦村や佐渡市などで微弱な津波を観測した。
 気象庁は当初、震源を山形県沖の深さ約10キロ、マグニチュード(M)6・8と発表したが、深さを約14キロ、M6・7に修正した。
 新潟地方気象台によると、余震とみられる震度1〜4の地震が19日午後7時半までに19回観測された。
 気象庁は19日、地震による地盤の緩みを考慮し、村上市や鶴岡市で大雨警報・注意報、土砂災害警戒情報の発表基準を引き下げて運用することを決めた。
 県は19日、山北地区の203の土砂災害危険箇所を点検し、「緊急な対応が必要とされる箇所はなし」と発表している。
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