[2016_06_21_04]大飯原発 地震動再計算へ 規制委 元委員から不備指摘で(東奥日報2016年6月21日)
 
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 原子力規制委員会は20日、福井県の関西電力大飯原発の基準地動(耐震設計で目安とする揺れ)を他の手法で再計算することを決めた。前委員長代理の島崎邦彦東京大名誉教授(地震学)から、計算式の不備で、地震動に過小評価の恐れがあると摘摘されていた。
 既に了承された地震動の審査をやり直すかどうかは、再計算の結果を踏まえて検討する。同原発の基準地震動は最大加速度856ガルで、島崎氏が在任中に指揮した審査で了承された。
 この日の会合で田中俊一委員長は「当時の責任者からの意見でもあり、原子力規制庁の専門家に評価してほしい」と指示した。計算手法や条件設定を検討した上で、原発の施設に影響が大きい揺れを算出する。
 島崎氏が問題視するのは、入倉孝次郎京都大名誉教授らが提唱し、震源の断層面積から地震規模を算出する「入倉・三宅式」。大飯原発の震源など地表に対して垂直に近い断層に適用すると、地震規模が他の計算式に比べて4分1程度に過小評価されるという。
KEY_WORD:OOI_:原子力規制委員会:関西電力:基準地震動(耐震設計で目安とする揺れ):島崎邦彦東京大名誉教授:過小評価:田中俊一委員長:原子力規制庁:入倉孝次郎京都大名誉教授:断層面積:「入倉・三宅式」: