[2014_04_17_01]福島第1原発 井戸の水が基準超え…地下水バイパスで初(毎日新聞2014年4月17日)
 

福島第1原発 井戸の水が基準超え…地下水バイパスで初

 東京電力福島第1原発で汚染前の地下水を海に放出する「地下水バイパス」計画で、東電は17日、地下水をくみ上げる井戸12本のうち1本から放出基準1リットル当たり1500ベクレル未満を上回る放射性トリチウム同1600ベクレルが検出されたと発表した。基準は東電と国が独自に定めており、基準超えは初めて。
 12本の井戸水はすべて一時貯留タンクに集められている。東電は同日、基準を超えた井戸からのくみ上げを一時停止。18日に水を再分析して一時貯留タンクの水が基準を下回っているのを確認した上で、くみ上げを再開する方針。東電は「基準が適用されるのは一時貯留タンクの水。ほかの11本の井戸水は基準を下回っているため、地下水バイパスの運用に影響はない」と説明している。
 東電によると、基準を超えたのは、最も南側の井戸から15日に採取した水。これまでの最高値は同1300ベクレル8日採取だった。この井戸は昨年8月に汚染水300トンが漏れた貯蔵タンクがある場所から東約130メートルにあり、土壌に染み込んだ放射性物質が地下水に混入している可能性がある。【鳥井真平、斎藤有香】

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