[2021_04_21_03]宮城県の漁業関係者 根強い反対の声 福島第一原発の処理水海洋放出(KHB東日本2021年4月21日)
 
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宮城県の漁業関係者 根強い反対の声 福島第一原発の処理水海洋放出

 海洋放出について、宮城県内の漁業関係者には根強い反対の声があり、納得とは程遠い状況です。福島県に近い海域を漁場としている、亘理町の荒浜漁港ではシラウオ漁や定置網漁が最盛期を迎えています。
 山川育夫さん(シラウオ漁師)「宮城県も影響あると思う。福島だけで水が止まるわけでないから、県境で仕事してるから亘理辺りが一番影響を受ける」
 渡辺裕造さん(定置網漁師)「地元の人は反対だね荒浜の人は。それでなくてもコロナで安いのに、これでまた風評被害になったら大変だよね」
 荒浜漁港を管轄する県漁協の関係者からも、震災から立ち直りかけた矢先の海洋放出の決定に悲痛な声が聞かれました。
 県漁協仙南支所 菊地幹彦運営委員長「なにもそういう金とかいらないから、魚を取らせたり養殖させてもらったりそれでいいのだから、流さないでできないことでないのではないの。まだ2年あるから何かほかに考えてもいいのではないか」気仙沼でも切実な声が上がっています。
 畠山政則さん(カキ生産者)「私的には絶対反対です。震災前に輸出してたホヤとかホタテとかもストップされたままなので、これ以上疑いを持たれるようなことは絶対ごめんだということですね」
 畠山信さん(カキ・ホタテ生産者)「やるからには補償が絶対条件ですよね。東電には我々が作ったものをぜひ買い取って貰いたいです。それで食べていただきたいですね」
 宮城県漁協唐桑支所 鈴木章登運営委員長「消費者が理解してもらえるような対応をしてもらわないと。福島の人間が可哀想だという気持ちはあるけど、やっぱりこっちも未だに風評被害あるわけだから、福島と一緒の対応をやってもらわないと」
 東京電力は今後、モニタリングを強化し、風評被害があった場合、個別の事情に応じた補償を行うとしています。海洋放出は2年後をめどに始められる予定です。
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