【記事71100】東海第二の再稼働に反対 水戸市議会が意見書可決(東京新聞2018年6月20日)
 
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東海第二の再稼働に反対 水戸市議会が意見書可決

 首都圏唯一の原発で、十一月に運転期限の四十年を迎える茨城県東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発を巡り、水戸市議会は十九日、現時点での再稼働を認めないとする意見書を賛成多数で可決した。
 原発三十キロ圏の自治体のうち、水戸市など六市村は三月、六市村が事前に了解しなければ再稼働しないとの協定を原電と結んだ。今回の意見書は、同市の高橋靖市長の再稼働を巡る判断や、周辺自治体の動向に影響を与えるとみられる。
 高橋市長は本紙の取材に「実にまっとうな意見書が可決された。貴重な意見で真摯(しんし)に受け止める」と述べた。
 意見書によると、昨年十一月に原電が規制委に最長二十年の運転延長を申請したことを踏まえ、「実効性が伴う避難計画の策定が十分とは言えず、現時点での住民理解が得られるものではない」と指摘。「再稼働を前提とした運転延長を認められない」とした。採決では、議長を除く全議員二十六人のうち、賛成十七人、棄権七人、反対二人だった。
 意見書は公明の市議らが主導し、三月の総務環境委員会で全会一致でまとめた。三月の本議会で可決する見通しだったが、手続き上の問題で六月議会に先送りされていた。


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