【記事70560】<規制委>東海第2、審査大詰め あと半年「合格」は不透明(毎日新聞2018年5月31日)
 
参照元
<規制委>東海第2、審査大詰め あと半年「合格」は不透明

 日本原子力発電が再稼働と最長20年の運転延長を目指す東海第2原発(茨城県東海村)について、同社は31日、安全対策の基本方針に関連して原子力規制委員会から求められた修正を反映させた補正書を提出した。再稼働の前提となる新規制基準への適合性審査は実質的な手続きをほぼ終え、大詰めを迎えた。
 ただ、東海第2は、運転開始40年となる前日の11月27日までに新規制基準適合に加え、設備の工事計画と運転延長の二つの審査にも合格しなければ廃炉になる。規制委はこれらが間に合わないと判断すれば、第1段階である新規制基準への適合性審査の中止も辞さないとしており、行方は不透明なままだ。
 規制委は三つの審査を並行して進める異例の態勢で臨んでいるが、工事計画の審査が想定より遅れている。主要な基礎データがそろうのが6月末になるためで、規制委の山中伸介委員は「作業が非常に遅く、怒りすら感じる。審査しきれない」と日本原電を批判した。
 更田豊志委員長は5月16日の記者会見で「工事計画の審査で一定の見通しが立たなければ、(審査書案の)とりまとめは考えにくい」と述べ、審査打ち切りの可能性にも言及。日本原電の和智信隆常務は取材に「審査をあきらめるという選択肢はない。最後までとことんやる」と話した。【鈴木理之】


KEY_WORD:TOUKAI_GEN2_: