[2017_09_06_06]挙げた手を降ろして東電柏崎刈羽の退任前駆け込み判断をする田中規制委員長_福島第一原発事故もトリチウム汚染水も放っておいて柏崎刈羽原発の再稼働を許すな_原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その143_木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)(たんぽぽ舎2017年9月6日)
 
参照元
挙げた手を降ろして東電柏崎刈羽の退任前駆け込み判断をする田中規制委員長_福島第一原発事故もトリチウム汚染水も放っておいて柏崎刈羽原発の再稼働を許すな_原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その143_木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)

 9月2日の東京新聞第一面で「柏崎刈羽 適合固める、福島事故後東電で初、規制委員長 退任前駆け込み判断」と報道された。
 前回(その141)に書いたように、7月上旬にトリチウム汚染水問題で東電に「はらわたが煮えくりかえる」怒りを表明した田中俊一委員長が、イチエフ事故責任を持つ東電の柏崎刈羽原発の設置変更許可合格を出すつもりらしい。
 確かに、「あれはあれ、これはこれとはいかない」と言いながら優先審査を進めてきた更田新委員長に東電柏崎刈羽合格の責任を持たせることは、今後の再稼働推進に得策ではないとの判断であろう。
 田中委員長は、東電への怒り表明後に、7月末の柏崎刈羽の視察・会議と8月30日定例会議での「東電責任者との意見交換」と2つの儀式をした後に、挙げた怒りの手を降ろして、柏崎刈羽合格への筋道をつけるつもりなのだ。
 8月30日の定例会議後の午後の記者会見が非常に面白い。西中さん(フリー)や望月さん(東京新聞)の食い下がり質問を少しは見習ったようで、多くの記者がしつこく田中委員長に疑問の質問をくり返した。
 そればかりか、田中委員長がまたまたそれらの質問に敏感に反応して、愚かな規制委員長の醜態を演じた。
 是非、動画を見るか速記録を読んでいただきたい。
    原子力規制委員会記者会見
 http://www.nsr.go.jp/nra/kaiken/index.html の8月30日の欄です。
 以下には、田中委員長の記者への露骨な反応を列記する。
(NHKに対して)
記者:そもそも、評価として、柏崎刈羽原発を運転する資格はあるとお考えなのかどうか?
田中委員長:それを勘案して我々は判断します。
記者:しつこいのですけれども、…、素直にこれを読みますと、実績を
田中委員長:素直になんか読まなくたっていいです。もう少しよく考えてください、大人の頭で。NHKの記者たる者が何ですか。
記者:書いてあることをちゃんとできないのだったら資格がないと書かれているので━━
田中委員長:そういうのを言葉尻と言うのです。
記者:東電が姿勢を見せるだけで信用しろと言うほど甘い話ではないと。…。覚悟と具体的な取り組みがそこのところはきちんとしなければならないと述べていらっしゃいました。
委員長:それはあなたの捉え方でしょう。
(朝日新聞に対して)
記者:その文書というのが設置許可と同等レベルのものであるということを東電の経営陣にも認めさせたというのが今日の決定であるという、そういう理解でいいのですか。
田中委員長:そうですけれども、ヒガシヤマさんの質問には答えたくないのだけれども。私が話していないことを記事にする人には余り相手をしたくないのだけれども。言っている意味、分かりますよね。
記者:それはこの間のインタビューの記事のことでしょうか。
田中委員長:そうです。言っていないことを記事にするような人は本当は相手にしたくないです。
記者:言っていないことを書いているという認識はありませんけれども…、東電というのが特別な事業者であるということに対して、東電側からも了承を得たということでよろしいのですか。
田中委員長:いや、お答えしないと言っている。
 この後、司会者が割って入って、「次に行かせてください」として、結局記者の追加質問には何も答えなかった。
 共同や毎日や読売や新潟日報の記者もいい質問をして、今回の規制委の対応を疑問視している。
 東電柏崎刈羽原発の再稼働を絶対に認めてはならない。

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