[2019_05_17_07]高浜原発のテロ対策・「特重施設」は?…設置期限5年の2020年8月にはとても完成しそうになく 金がかかるものは後回しにする 山を削りトンネルを掘るため大変な量の土砂が出るがその搬出先が行き当りばったり 東山幸弘(高浜町在住)(たんぽぽ舎2019年5月17日)
 
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高浜原発のテロ対策・「特重施設」は?…設置期限5年の2020年8月にはとても完成しそうになく 金がかかるものは後回しにする 山を削りトンネルを掘るため大変な量の土砂が出るがその搬出先が行き当りばったり 東山幸弘(高浜町在住)

◎ この問題で規制委員会が4月24日「未完成なら原発停止」と決める前4月22日からたんぽぽ舎のメルマガで取り上げられているので、関電の高浜原発についてだけ記します。
 高浜原発3、4号機のテロ対策・特重施設の工事が始まったのは2016年の夏頃で、2015年8月と10月にかけてこの3、4号の再稼働に向けての工事計画認可がされているので、着工は稼働認可1年後であり、もう3年近く経つ今、3、4号炉の裏手の山を削り、トンネルを掘って建物を建てるため、クレーンが立ち並び基礎工事が始まっているように見える。 この工事現場は正門のある道路からは見えなく、裏手に当たる神野集落からその進行状況が見渡せる。
 設置期限5年の来年2020年8月にはとても完成しそうになく、関西電力は1年の延期を求めた。

◎ 原子炉の稼働が何よりも優先し(2016年2月1日、3号運転開始。同2月29日、4号起動したが送電失敗し停止。同3月9日大津地裁仮処分決定で運転中の原子炉を止められるという歴史上の出来事があったが、翌2017年3月28日大阪高裁で覆される。5月22日に4号、6月9日に3号が再稼働)、金がかかるものは後回しにする。
 ズルズルと引き伸ばし何とかなるだろうと甘い考えが支配しているように思われる。
 その計画性の無さの一例。山を削り、トンネルを掘るため大変な量の土砂が出るが、その搬出先が行き当りばったり。 地元の不動産屋が残土置き場を耕作していない田畑を探し回り、何とか顔(地縁)と札束(そんなに出していないと思われるが)で確保し、道路より1〜2メートルうず高く積み上げている。
 その借りた上げた農地は転用できないため、高浜町が20、30年前から始めた杜仲茶栽培の振興推進に便乗したかたちでその苗木を申し訳程度に植えている。この様なところが町内にあちこちにある。

◎ 金のかかるものは後回しにするもう一つの例。福島第一原発事故後、関電は福島にあって若狭の原発にない重要なものとして重要免震棟と高い排気塔を上げた。
 免震重要棟を北門の側に2013年初めに着工し、基礎工事の穴を掘り始めたが免震棟は金がかかるので「耐震で」ということでズルズル、2年も3年も穴が開いたまま、やっと今年3月28日完成。
 しかし、緊急時の制御室は無い。これは隣に完成した耐震の建物に入っている。重大事故に対応するためフィルターのついた高い排気塔は「そんなものが必要と言ったかな」と頬かむりである。
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