[2019_06_08_02]福島で起こっている現実のひどさ この国は国民のことを全く考えていない 5/26反原発自治体議員・市民連盟第9回定期総会 記念講演(菅野清一さん川俣町議会議員)を聞いて 工藤わかめ (たんぽぽ舎ボランティア)(たんぽぽ舎2019年6月8日)
 
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福島で起こっている現実のひどさ この国は国民のことを全く考えていない 5/26反原発自治体議員・市民連盟第9回定期総会 記念講演(菅野清一さん川俣町議会議員)を聞いて 工藤わかめ (たんぽぽ舎ボランティア)

 5月26日(日)「スペースたんぽぽ」にて第9回反原発自治体議員・市民連盟の総会の後、菅野清一さん(川俣町議会議員)による記念講演が行われた。
 福島からのニュースは復興の掛け声のみが聞こえているが、菅野さんの報告からは、その復興が実を伴わない、本当に県民のことを考えているのかという中味のものであることが見えてきた。
 まずはその隠ぺい体質。事故後、その被ばく実態は住民に知らされず、放置された。子供に対する健康調査は8月まで実施されなかった。
 しかも、福島県医科大学以外での診断は認められないという実態。作業員の検査に対するマニュアル。「安全を強調する。個別相談は聞き流す」 貸与されたガイガーカウンターの数値はなぜか低くしかでない。
 除染事業は、国による除染は大手ゼネコン、市町村は地元企業。帰還困難区域では行われなかった。
 粗飼料生産支援事業(デントコーン)22億円。88ベクレルが検出され、さらに燃料費は自前となった。
 アンスリウム栽培支援、8億5千万。低温に弱く、冬場の燃料費が高くなり採算が取れない。
 さらにはほとんど生徒のいない学校への支援。生徒は福島市から1時間かけて通わされているような状態。来賓とマスコミだけがフィーバーしているような学校の式典。復興予算で作ったものは作っただけ、後は知らんぷり。赤字運営は自己責任の現実。
 菅野議員の軽妙な語り口につい笑ってしまったが、この現実の酷さにゾッとする。この国は国民のことを全く考えていない。福島で起こっている現実は確実に次に私たちに起きる未来である。

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