[2021_06_15_05]日本で1番危険な原発はどこか? 耐震性がほとんどない原発はどこか? 柳田 真 (たんぽぽ舎共同代表)(たんぽぽ舎2021年6月15日)
 
参照元
日本で1番危険な原発はどこか? 耐震性がほとんどない原発はどこか? 柳田 真 (たんぽぽ舎共同代表)

◎ 日本で1番危険な原発はどれか?
  耐震性がほとんどない原発はどれか?

 「NO NUKES voice」26号(2020年12月発行)の特別鼎談で3人の識者が「原子力裁判を問う 司法は原発を止められるか」のテーマで話し合っている。
 小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)、樋口英明さん(元裁判官)、水戸喜世子さん(「子ども脱被ばく裁判」共同代表)、司会が尾崎美代子さん(西成「集い処はな」店主)とvoice編集部の田所敏夫、松岡信夫というメンバー。16頁におよぶ座談会だ。
 前半がこの間の原発裁判について、後半が内部被曝問題についての話し合いだ。

◎ 後半の最後に樋口さんと小出さんが次のように発言している。

樋口英明:私は、今、国の行なっている帰還政策は、二つの意味で危険と考えています。一つは放射能の危険、もう一つは誰も言いませんが、福島第一原発が、いつ事故になるかわからない危険です。
 なぜならもう崩れているのだから、耐震性がない。
 日本で一番危ない原発ですよ。他の原発はまがりなりにも管理している。
 でも福島第一原発は管理できていない。
 4号機の使用済み核燃料は抜き出したが、1.2.3号機には核燃料が入ったプールが宙づりになっている。
 地震が来たとき、ほかの原発より圧倒的に危ない。そんなところに帰すのか。許されないことですよね。

尾崎美代子:小出さんが『NO NUKES voice』の前号に書いてくださいましたが、デブリは取り出せないんですよね。そうすると福島第一原発はやはり石棺で固めるしかないんですよね。

小出裕章:そうです。でもその前に、樋口さんがおっしゃったように1.2.3号機には使用済み核燃料があり、貯蔵プールが壊れた建屋のなかに宙づりになっていて、その中に入っている核燃料を取り出さない限りは、石棺にもできない。
 皆さん、福島の事故をだんだん忘れさせられているが、とんでもないことで、いまだに危機をずっと引きずってきている。
 まずはプールのなかから使用済み燃料を取り出すことをしないと、そこまでもたどりつけない。そんな困難な状態ですね。

○私たちは毎月1回(第1水曜日)東京電力本店前で抗議集会をおこなっている。
 東電福島第一原発の1.2.3号機が日本で最も危険な原発なんだ、こわれていて耐震性がほとんどないから〜と強く訴えていく必要がある。
KEY_WORD:FUKU1_: