[2021_07_16_04]電事連会長、政府側の発電コスト試算に注文(産経新聞2021年7月16日)
 
参照元
電事連会長、政府側の発電コスト試算に注文

 電気事業連合会の池辺和弘会長(九州電力社長)は16日の定例記者会見で、原子力は発電コスト面で太陽光に劣らないとの認識を示した。経済産業省の有識者会議が2030(令和12)年時点で発電コストが最も安い電源は、原子力ではなく太陽光になるとの試算を公表したことに対し「一定の前提で機械的に試算したもので、原子力も他の電源と遜色ない。現実的には立地制約や系統制約なども考慮した統合コストも含めた電力システム全体で評価する必要がある」と指摘した。
 政府が策定中の次期エネルギー基本計画について「電源政策は『S(安全)+3E(安定供給、経済性、環境)』を考えながらバランスの取れた電源構成にすべきだ」と訴えた。
 有識者会議が提示した30年時点の発電コストは、更地に発電設備を新設して運転した場合で試算しており、これまで最安だった原子力発電より事業用太陽光発電が割安になった。
 次期基本計画に、原発のリプレース(建て替え)や新増設が盛り込まれないとの報道が出ていることについては「報道の中身は承知していないが、原子力は二酸化炭素(CO2)を出さない確立した技術で、最大限活用していくべきだ。建設のリードタイムもかかる。リプレースや新増設、原子力を使っていく基本方針をきちんと書いてほしい」と述べた。
KEY_WORD:発電コスト太陽光最安_原発上昇_: