[2025_08_07_02]福島第1原発の処理水、放出前の測定から「半減期の短い物質」を初めて除外 通算14回目の海洋放出開始(東京新聞2025年8月7日)
 
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福島第1原発の処理水、放出前の測定から「半減期の短い物質」を初めて除外 通算14回目の海洋放出開始

 19:25
 東京電力は7日、福島第1原発で発生した汚染水からトリチウム以外の放射性物質を浄化処理した水の海洋放出を始めたと発表した。2023年8月に開始してから通算14回目で、2025年度は3回目となる。

 ◆海産物の価格低下などへの補償金は790億円に

 東電によると、処理水約7800トンを大量の海水と混ぜ、25日までの19日間かけて放出する。処理水のトリチウム濃度は1リットル当たり38万ベクレルで、放出基準の100万ベクレル未満になっていることを確認した。海洋放出による海産物の価格低下などに伴う補償は7月30日時点で約1100件の請求があり、約810件計790億円が支払われた。
 今回の放出から、放出前に測定・評価する放射性物質のうち、セリウム144を除外した。放射能が半分になる半減期が約285日と比較的短く、減少が確認できていることから除外できると判断したという。測定・評価対象の放射性物質は29種となった。自主的な測定は続けるとしている。

 原発周辺の海水のトリチウム濃度測定で最も高かったのは、通算11回目の放出中だった3月18日に採水した1リットル当たり56ベクレルで、放出停止基準の700ベクレルを下回った。
 2025年度の放出は今回を含めて7回、計約5万4600トンを予定する。(浜崎陽介)
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