[2018_11_18_02]核のごみ処分地選定向け説明会 懸念や意見相次ぐ 豊岡(神戸新聞2018年11月18日)
 
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核のごみ処分地選定向け説明会 懸念や意見相次ぐ 豊岡

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分地の選定に向けて、原子力発電環境整備機構(NUMO)と経済産業省資源エネルギー庁が主催する説明会が18日、兵庫県豊岡市内で開かれた。参加した市民10人からは選定方法についての質問に加え、安全性を厳しく問う声も上がった。
 核のごみは、地下300メートルより深い岩盤に埋めて処分する方針。経産省が昨年7月、処分地としての適性を色分けした全国地図「科学的特性マップ」を公表し、その後、NUMOが各地で説明会を重ねている。適地は全都道府県に存在し、国土の7割弱が該当する。
 兵庫県内での開催は、豊岡市が3回目。主催者側は地図を示しながら、火山や活断層からの距離など、同マップの基準を解説した。「市町村の応募を受け、3段階の調査を経て選定する。地域の理解がその都度必要」と処分地選びを慎重に進める考えも強調した。
 質疑では、市民から「稼働している原発を止め、使用済み核燃料を減らすことが優先では」「輸送時の安全面への配慮は十分か」などの意見も。参加した男性(62)は「疑問は一定解消されたが、市民の参加者があまりに少ない。情報開示や説明に一層工夫が求められる」と話していた。(金海隆至)

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