[2017_02_14_02]火山灰の追加調査要求 規制委、東海第2を現地調査(茨城新聞クロスアイ2017年2月14日)
 
参照元
火山灰の追加調査要求 規制委、東海第2を現地調査

 日本原子力発電(原電)東海第2原発(東海村白方)に対する適合性審査の一環で、原子力規制委員会は13日、現地調査を実施した。火山の噴火で原発敷地内に降り積もる火山灰の厚さに関し、石渡明委員は「さらに調査が必要」と述べ、原電側に想定の根拠となる追加の調査を求めた。
 原電側は過去の噴火で最も火山灰の堆積量が多かったのは群馬県の赤城山とし、審査申請時に40センチとしていた火山灰の厚さの想定をその後、20センチに引き下げた。規制委は1月の審査会合で、周辺地域で20センチ以上の記録もあるとして再検討を求めていた。
 規制委側は東海第2から西方約3キロの造成地で、約4万4千年前の赤城山の噴火で降り積もった火山灰が露出している地層を確認。堆積した火山灰層の上部に凹凸があることから、石渡委員は「降った当時と比べて厚さが減っている可能性がある」と指摘し、原電に対して別の場所の堆積状況も確認した上で、想定を再評価するよう求めた。
 東海第2の敷地の地質構造を調べるため、隣接する日本原子力研究開発機構(原子力機構)の敷地と合わせ、南北約5キロのボーリング調査試料も確認。基準となる地層がおおむね水平に連続して分布し、活断層がないとする原電側の主張について、石渡委員は「おおむね正しい」と述べた。
 規制委は原子力機構の研究用原子炉「JRR-3」(同村白方)と、高温工学試験研究炉「HTTR」(大洗町成田町)も現地調査した。 (戸島大樹)

KEY_WORD:JYOUYOU_:TOUKAI_GEN2_:TOUKAI_KAKU_: